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流れるビデオ映像にものすごい勢いで電子署名を施す

FBIのフォレンジックに関する機関誌でデジタルビデオ映像の証拠としての証明方式に関する研究内容が昨年10月に紹介されている。デジタルビデオで撮影したデータを法的な証拠として確かなものとするための電子的保存手段について言及している。現在テキストや静止画あるいは動画の保存データなど静的なデータに対して電子署名はすでに一般的なものとなっているが、リアルタイム動画や動画配信、ブロードキャスト/マルチキャスト・サービスなどについても電子署名や暗号化の適用範囲が拡大しつつある。

一般に電子署名を施す処理は計算量が大きく、大容量のストリームデータに逐次署名していたのでは、負荷が大きすぎ実用が難しくなってしまう。このためにハッシュチェーンやハッシュツリーを活用し効率を上げる方法などが考えられている。また、インターネット上などで応用する際にはパケットロス等も考慮しなければならない。このような研究は90年代の終わりごろから取り組みが行われており、今後ブロードバンドサービスの普及に伴い様々な方面で実用化が進むと思われる。

【参考情報】
■Information Assurance Applied to Authentication of Digital Evidence(Duerr et.al.@Forensic Science Communications, FBI)
http://www.fbi.gov/hq/lab/fsc/backissu/oct2004/research/2004_10_research01.htm

■How to Sign Digital Streams, Gennaro and Rohtagi,
Rosario Gennaro and Pankaj Rohatgi. How to Sign Digital Streams. In Advances in Cryptology — CRYPTO ’97, 1997.
http://citeseer.ist.psu.edu/gennaro97how.html

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