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漏洩情報は誰のものか?


ここのところWinny, Shareなどの匿名P2Pファイル共有ソフトを通じた漏洩情報の内容そのものを新聞雑誌等で改めて掲載し紹介している記事を目にすることが多い。Winny教唆本の中には「これが流出ファイルの実物だ!」などと題して流出ファイルの内容を掲載しているものや、流出した一般市民の写真を袋とじにして販売しているものもある。

被害の深刻さを伝えたり、報道に値する何らかの事実についての情報が含まれておりやむを得ずその内容の一部に触れるという程度なら理解できるが、漏洩情報と分かった上で内容単に掲載するだけの記事というのは被害者(漏らした人ではなく漏らされた人)の立場からすれば被害の拡大以外の何ものでもないだろう。

このような被害の拡大に対して漏らしてしまった側、漏らされた側それぞれの立場で何ができるだろうか。せいぜい著作権の侵害で訴えるか、発生した被害に対する損害賠償請求といったところだろうがどうもしっくりこない。記事にされた漏洩情報が本物かどうか認定も難しい場合もあり、また訴訟という行動によって漏洩情報が目立ってしまいさらに被害を拡大する危険性もある。

記事の範囲で被害がとどまるのならまだ良いが、P2Pファイル共有ソフトでの漏洩の場合は現物が事後的に入手できてしまうため、記事にボカシが入っていたとしても実質的には何も意味がないことになってしまう。またファイル共有ソフトの性質からダウロードするユーザが増えればそれだけキャッシュも広まりさらなるダウンロード機会を提供することにもなる。もし仮にこのキャッシュの拡散や拡散によるファイルの残留期間の延長も考慮するとなると実際の被害は指数関数的に拡大するとも考えられる。多くの情報漏洩被害者が泣き寝入りとなっているこの現状について何らかの手立てをとることはできないだろうか。

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  1. touchstone
    2006 年 5 月 25 日 12:34 | #1

    ISPの規制は行き過ぎという一方で、こうした出版を野放しにしている。雑誌を購入した人がwinnyを使用する。するとまたwinny経由の新種のウィルスに感染して情報流出。流出した側の自己責任と言われて何も対応しない、という悪循環を繰り返すことになるのではないでしょうか。

  2. とんとかいも
    2006 年 5 月 29 日 22:02 | #2

    やはりここはマッチポンプの教唆本を自粛させることでしょう。

    「出る杭」はこういう時に打たねば。

  3. とんとかいも
    2006 年 6 月 4 日 01:14 | #3

    ヤマハの新ルーターにWinnyフィルタ機能が搭載されるそうです。
    これはこれで、個人レベルの問題に対処できるものと評価します。

  4. touchstone
    2006 年 6 月 4 日 15:40 | #4

    あのう、武田先生、このブログでwinny以外のセキュリティに関する話題も取り上げてほしいな。。。。。

  5. keiji
    2006 年 6 月 5 日 00:14 | #5

    touchstoneさん、とんとかいもさん
    いつもコメントありがとうございます。
    >winny以外のセキュリティに関する話題

    そうなんですよ。ここのところすっかりWinnyモードに入ってしまってたんで、何とかしたいと思います。
    もうしばらくお待ちください・・・。

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