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ISPによるWinny規制が良くない理由をちゃんと考えよう

これまでのエントリーで頻発する匿名P2Pネットワーク上への情報漏えい事故のさらなる被害の防止、すでに発生している漏洩事故の被害拡大の抑止のためには実際に事故が発生したプラットフォーム(例えばWinny)の規制もやむを得ないのでは?という考えを書いてきた。

もちろん通信の規制に関する法的、道義、社会的な問題意識もあり、それが最終的な解決策になるとは考えていない。今回規制を否定する合理的な理由を認識するという意味でもエントリーに対するコメントのひとつひとつについて真剣に考えさせていただいた。

残念ながら、今までのところISPによる規制に反対する理由として、発生している被害に対する緊急避難としての規制よりも優先すべき誰が聞いても合理的な考え方を見出すには至っていない。

規制が良くないとする意見の大部分は感情的なものと思われるが、それはそれで規制を良くないとするひとつの重要な理由として考慮しなければならないだろう。

規制しても漏洩事故はなくならない、他のプラットフォームに移行するだけといったような意見も多く見られるが、一時的あるいは少しでも現状の事故の数を減らすことができれば効果はあると言えるため、この議論をここではあらためてとりあげる必要はないと考える。

同様にWinnyというソフトウェア自体の善悪、白黒、著作権保護に関する議論についても本件の趣旨とは直結しないと思われるため、よほどの理由がない限り議論の対象からははずすべきと考えている。あくまでも被害の防止、被害者の救済とISP規制によって発生する問題点について、まずは整理する必要があるだろう。

ということで規制を行うことによる問題点に関する明確な指摘があればぜひコメントをお願いします。

カテゴリー: 情報セキュリティ タグ:
  1. 匿名
    2006 年 4 月 1 日 12:25 | #1

    規制による問題点は、何を規制して何を規制しないかの線引きしだいかと思います。

  2. 2006 年 4 月 1 日 20:02 | #2

    ISP による Winny 規制が良くない理由

    まずはじめに、私は ISP による規制はかまわないと思っている。すでに日本は、開発者の逮補という大きな一歩を踏み出しており、他の世界と歩みを異にしてもコンピュ…

  3. 匿名
    2006 年 4 月 1 日 21:39 | #3

    1) 「規制します」と宣言して規制するISP
    2) 何も言わないISP(こっそり規制している、も含む)
    3) 「規制しません」と宣言するISP

    上記のうちの 3)が現れるような気がします。
    かつてug.toがそのようなうたい文句でホスティングを行ったように。

  4. 匿名
    2006 年 4 月 2 日 01:49 | #4

    「発生している被害に対する緊急避難」として通信規制を行うのであれば、恒常的な対策を検討・実施する必要があるし、対策後は通信規制を解除するのが筋だと思います。

    しかしP2Pネットワークへの情報漏洩は随分前から問題になっているのにも関わらず、今なお有効な対応策が取られていないように思えます。

    ここで考えられる問題は下記2点です。
    ・緊急策として行った通信規制を恒常的な対策としてしまうこと(思考停止)
    ・何か別の問題が発生した際、もっと有効な解決策があるにも関わらず安易に通信規制を行う判例となってしまう可能性

  5. keiji
    2006 年 4 月 2 日 10:52 | #5

    皆さんご意見、そしてトラックバックありがとうございます。

    規制により問題がなくなってしまえばその先の対策が進まなくなるという危惧はありそうですね。まあ、そういう意味では緊急避難というよりも永続的な対策としての規制というオプションも考えなければならないのかもしれません。もう少し広く匿名P2Pファイル共有の規制の是非というのを考えなければならないのかもしれませんね。今のところ匿名P2Pファイル共有を利用されれば同じ問題が発生し得るわけですので。

    またJRFさんのトラックバックにありましたが、今回の情報漏えい対策を口実としてISPのユーザの利用帯域のコントロールが行われると本来整備提供されるべきインフラが利用できずユーザの不利益につながる可能性も否定できませんね。

    皆さんの建設的な意見をありがとうございます。
    さらなるお考え等があればお願いします。
    ちなみにこのエントリーは4月1日に書かれていますが決してエイプリルフールのつもりではないですから念のため・・・。

  6. んあ
    2006 年 4 月 3 日 03:51 | #6

    @nifty繋ぎっぱなしだから、帯域を占有するから制限するって言ってますね。
    プロバイダからしたら情報流出は関係ない、どうでも良い事ではないでしょうか。

    私には、無料だ。使い放題だ。と無計画に契約者を増やしてはみたが、
    ビジネスモデルが破綻してしまい、それ取り繕おうと、
    方便としてwinnyを使ってるだけ。 に見えますね。

    プロバイダの目的は(少なくともniftyは)
    帯域規制、無制限の実質的撤廃ではないでしょうか。

  7. touchstone
    2006 年 4 月 3 日 07:40 | #7

    各種セキュリティ構築のため莫大なコストがかかる。ISPの寡占化が進むのではないだろうか。ユーザーがすべて善意の人ではないので仕方がないのかもしれませんが。。。。

  8. とんとかいも
    2006 年 4 月 3 日 22:11 | #8

    本エントリーを最後まで読んだうえで、熟考のうえ、あえて、の「そもそも論」です。

    もし、これが本エントリーの主旨に沿わないと感じられるようでしたら、
    本コメントの無条件削除もいといません。
    (それは、武田さんが責めを負われるべき事項ではないからです。)

    一連の情報漏洩事件(事故にあらず)を見聞きするにつけ、
    やはりWinnyの『使用意義』を明らかにするべきだと思います。

    なぜ、Winnyを使う【必要】があるのか?
    なぜ、Winnyで【なければ】ならないのか?

    これを明らかにしない事には、話は堂々巡りを繰り返すだけに終始するものと思います。
    とはいえ、どちらにしてもとりとめのない話になりそうですが。

  9. 匿名
    2006 年 4 月 3 日 22:33 | #9

    > 1) 「規制します」と宣言して規制するISP
    > 2) 何も言わないISP(こっそり規制している、も含む)
    > 3) 「規制しません」と宣言するISP

    1と2が主流になると、3のISPにおいてユーザの個人情報が流出してしまったときに、そのユーザがISPを訴えるケースが出てきそうですね。

  10. alviss
    2006 年 4 月 4 日 01:04 | #10

    >なぜ、Winnyを使う【必要】があるのか?
    そこに欲求を満たすファイルがあるから

    >なぜ、Winnyで【なければ】ならないのか?
    同様の優位性が備わっていればWinnyではなくともかまわないかと。
    Winnyが規制されたらShareなどに移るだけのことでしょう。
    #現状は移る必要性を感じるユーザーが少ないため移行が進まないだけでしょう。

    ちなみにMXからWinnyへの移行がスムーズに行われた理由は機能的な部分と敷居の低さによるものです。Shareなど他P2PソフトでWinny以上のメリットを持ったソフトウェアが出てくれば移行が進むでしょうね

    とりあえず、ずっとエントリを追ってきたとんとかいもさんがなぜこの論点を持ち出すのかが不思議です。

    そもそもWinnyにスポットが当たっている経緯はその二次流失対策の困難さです。
    Winnyが良いか悪いかなんて二の次ではないですか?

    堂々巡りしてるのは「Winnyが悪い」と決めてかかる人の存在も少なくないからです。そんな話は裁判で争ってる事項ですし2chでもスレッドがあるでしょう。擁護してなくとも、いやそれは違うだろと言う人もいますし、正直かまいすぎな感があります。

    とりあえず自分が思うのは
    Winnyから情報漏れるから危険だ!という部分だけを
    対策を練るのはいかがなものかと思います。
    セキュリティの観点をご存知なら結局はいたちごっこになるのは目に見えてるでしょう。なぜそこを伏せて話すのでしょうか。

    であれば、このような事態が発生した際のワークフローを確立することが重要なのでは?
    それがISPによる規制という案であれば、そのことも含めて討議すべきでしょう。

    早急に対策をしなければ!という意気込みが恒久的な対策への弊害になってしまっては元も子もないかと思うのですがいかがでしょう
    #事例を作るという責任の重さも考えてほしいです。

    Winny流失をどうにかしないとダメなんだよと
    武田さんは今までそうおっしゃってその意見をかわしてましたが
    では、武田さん自身、恒久的な対策についてはどうお考えなのでしょうか

  11. alviss
    2006 年 4 月 4 日 01:25 | #11

    連投失礼

    >とんとかいもさん
    揚げ足取りに近い文面だったので訂正します。

    先の文でも書いた通り
    Winnyの流失の危険性は流出対策の困難さに関してです。

    例をあげると
    Google Mapでも軍事機密となる基地の位置について開示がありましたが、同項目をサービスから削除することによって配布停止といったことが可能です。
    たしかにそれをキャプチャしたユーザーが情報を再開示することは出来るでしょう。
    しかし大本のサービスから削除することによって、流出規模を狭めることが可能です。

    しかしながらWinnyでは開示されてしまえば、その規模を縮小することは不可能ですし、同じサービス上なのでそこに集中して結局は範囲拡大という経緯になってしまうのです。

    ただそこを明確にしなければ今後の討議にも支障が出るというのであれば追求する必要性はあると思いますが。
    自分の認識ではわからないため、明示して頂けると助かります。

  12. blacklight
    2006 年 4 月 4 日 08:17 | #12

    >>なぜ、Winnyを使う【必要】があるのか?
    >そこに欲求を満たすファイルがあるから

    これが根本的な原因なら、前にどなたかが書かれていたように、愚直に一件一件の不法利用者を告訴していくのが根本的な対策なのでしょうね。

    しかしこれができるのはごく一部の権利者だけで、情報漏洩の被害者になる人には何の権利もありません。
    被害者になりうる人の立場で、何ができるのでしょうか?

  13. touchstone
    2006 年 4 月 4 日 09:00 | #13

    「規制しません」と宣言しているISPを利用しているユーザーのPCからP2Pファイル交換ソフトを使用して情報が流出しても
    訴えることはできないですね。なぜならユーザーは「規制しません」と事前に承知して、そのISPを利用しているからです。

    よく考えるとそういうISPは、そうした輩があつまる不法ISPになる可能性があります。ユーザーは安全なISPと危険なISPどちらを選ぶでしょうか。何か問題があったときに「規制しません」と宣言したISPやそのユーザーは真っ先に疑われるでしょうね。

  14. blacklight
    2006 年 4 月 4 日 09:39 | #14

    ちょっと中途半端だったので追加投稿させていただきます。

    ISPの規制が横並びになってしまえば確かに安易な利用制限の前例になってしまう可能性はあるでしょう。
    しかし現状ではぷららの後に続いてニュースになったのは私の知る限り@niftyだけですし、それも完全規制ではなく、現在既に行っていることを公表し、今後の提供形態についての姿勢を明らかにしただけに過ぎません。

    そもそも、メールサーバだけしか提供しないフリーメール業者やサーバだけしか提供しないホスティングサービス業者の存在がまったく問題ないのに、一部のサービスを提供していないだけのISPが問題とされる根拠は何でしょうか?

    法的に規制を正当化する根拠もないかもしれませんが、法的に規制を違法とする根拠もまったく示されていません。Winnyが違法でないから問題ないというのなら、ISPの規制だって問題ないことになります。

    ISPにフルサービスを義務付けている法律など存在しませんし、既存サービスとして提供していたProxy Serverを撤去することもISPの独断で行われています。こちらはなぜ問題にされないのでしょうか。

    また、ISPでの規制に問題があるとして議論の後に規制を解除・撤廃した場合、むしろ「ISPは何もしなくても良い」とする前例を作ることにも問題はないのでしょうか。
    こちらも同じ問題の表と裏として考える必要があるでしょう。

    私はこれまでの主張のとおり、規制するISP/しないISPが存在してISPの提供するサービスがが多様化し、ユーザが選択できることが望ましいと考えます。

  15. みゅう
    2006 年 4 月 4 日 09:43 | #15

    規制の問題ですが、各ISP毎に考えればイイでないですか?元々規制すると名乗りを上げている所は帯域制限をかけている事は多くのユーザーが報告してます。まぁ報告する人は対象になるソフトを利用しているのでそうなんですけどw
    >touchstoneさん
    規制した/していないで宣言していても、流失停止をISPが保証するわけでもないし、訴えるとかは出来ませんよ。利用者の問題ですから。それに、ISPは通信の中継をしているだけで、不法とか安全とか危険だとかないですよ。
    ちなみにニフティは、帯域利用が多いので他の利用者に公平になる様に帯域制御すると言っているだけです。ソフトに対しては別段危険だとかは言ってません。ニュースによるとですが。

    表題に関して、私はよくないとも思いません。ISPも利益が出て成立しますから、社会的体面上やイメージを考えれば問題ないと思います。ただ、一個のソフトに対して対応する様な宣伝文句に成っている故に、ネットワークソフトを作ろうとしている人へのモチベーションを下げる事、開発環境に制限がかかる事への懸念となるのではないかと思われるわけです。
    また、逆にとれば、有益なソフトではなくより半社会的なソフトが開発される事へ進んでしまうのではとも考えてしまいます。

    単純にはISPが「100M、つなぎ放題」みたいな宣伝文句で利用者を集めているわけですから、ビジネスモデルとして上辺だけで行っていた結果なんで、利用者としては詐欺だと訴えてもいいわけです。ジャロでしたっけw

    p.s.
    元々絞ってるのに今更何をいっているの?とか思います。>ISP

  16. alviss
    2006 年 4 月 5 日 16:42 | #16

    規制に関しての疑問点です。

    ・技術的な部分
    現状トラフィックパターンでの制御という発表がされています。
    技術的発表がないため推測でしかないのですが、似通ったトラフィックパターンが存在した場合、誤検知はないのでしょうか
    シグネチャベースのシステムでは必ず起こりえるものです。

    たぶん前に書いてたと思いますが。
    この辺は武田さん的には起こりえないということなんですかね

    また問題発生ごとに規制を追加というのであれば
    それだけ処理が発生します。

    現状、ルーター等の機器の処理限界に近づいてるという話もありますし、そのあたりはどうなるのでしょう

  17. keiji
    2006 年 4 月 5 日 21:05 | #17

    方式にもよりますが誤検知は起こりえるでしょう。
    問題発生ごとに規制を追加するので処理が発生します。
    匿名p2pファイル共有のトラフィックが減少すればルーター等の機器の処理限界の問題は解消されるかと思います。

    どうすればよいとお考えでしょうか?

  18. 匿名
    2006 年 4 月 6 日 00:09 | #18

    一時的にトラフィックは減ると思うけど、他ソフトのトラフィック、Gyao等のストリーミング系トラフィックが増加傾向にある以上、処理能力限界を回避するのは難しいと思われる。

    流れるトラフィックを総なめするのと今現在総トラフィック量が増加傾向にある以上、機器の処理能力限界は都度到達されると思うが???

  19. keiji
    2006 年 4 月 6 日 01:08 | #19

    製品によっては総トラフィック量による機器処理能力に影響を与えない形での規制の実装も可能です。

    一般のトラフィックが増えているので機器能力が追いつかないという話は直接本件とリンクしないかと思います。

  20. 匿名
    2006 年 4 月 6 日 01:46 | #20

    ユーザが選択できる という事は賛成だが、ISPを変える事によって選択というのはおかしい。
    ぷららの行動が嫌だけど、変えたくても変えれない人ってのは絶対居るはず。(0人ってのはありえん)

    ISPによる規制(排除)が良くない理由:
    強制だから。

    別に排除自体のサービス提供は好きにすればいいと思う。ユーザ単位によるユーザの意思でwinnyトラフィック排除の有無を決めれれば文句はない。

    強制にしなければ意味がないというなら、期限付きでも法的禁止にすべき。その方がまだ理解出来る。良くも悪くも全ユーザに平等だから。

  21. alviss
    2006 年 4 月 6 日 13:03 | #21

    >武田さん

    自分的にはシグネチャ情報の開示を行い
    オープン化をすることが良いのかと思います。
    またその作成はISP個別というよりは、第三者団体が管理を行うのが良いかと思います。

    それによってアプリケーション開発側で対応が出来ますし
    それは問題となるソフトウェアが回避の道しるべを示すこととなってしまいますが、Winnyの場合は開発が止まっているため回避が出来なくなるでしょう。
    であれば、今後の場合も、警察が問題となるソフト作成者を抑えてしまえば開発が止まるので、いたちごっこという前提であれば効果はあるかもしれません
    既存のアプリケーションに関しても、準備期間という形を設けることによって救済も可能なのかなあと。

    また無知で申し訳ないのですが
    総ナメしないやり方って出来るものなのですか?

    他の方が書かれてますがWinnyのトラフィックを抑えたとしても、現時点で通信大手の幹部の方々はP2PやIP放送等の高トラフィックの対応が急務というコメントがあったと思います。
    #通信と放送の懇談会でのNTT会長のコメントだったかな?

    IP放送となるとスループットの安定化のためにサバクラ型だけではなくP2Pでの分散化も視野に入れているという話もどこかで読んだ気がします。
    #元ネタ忘れて定かじゃないのであくまで参考に

    機器処理に影響を与えないというのは
    ルーター等と検知機器を機器配置でどうにかするというやり方ということですかね
    しかしながら通過機器が増えるのでどちらにしてもスループットの低下は免れないのでは?
    それが許容できる範囲であれば全然問題はないのですが
    安定したスループットが今後VoIPや放送など、またそれに近いサービスの展開によって重要視される一途だと思うのですがその弊害にはなりえませんかね?

    また規制のオプション化は共用PCで誰かがWinnyを~って場合にしか意味がないので効果としてはなかなか難しいものがあるかと。

    少し話を戻して
    そういったP2Pや放送などの正式サービスでの高トラフィックをISP単体でインフラ維持をまかなうのはどうなのかとの話も出ていましたので、管理団体的なものは将来的には必要なのかもしれません。

  22. blacklight
    2006 年 4 月 6 日 13:26 | #22

    放送・ストリーミングコンテンツのための負荷対策技術としては、既にCDNなどが実用化されていますね。

    いずれにしてもインターネットの利用の広がりに伴ってトラフィックが増加することは自明で、Winnyの存在とは根本的に無関係でしょう。
    今ここで取り上げるべき話題のようには思えません。

    ただしWinnyの中毒ユーザによる帯域占有がなくなれば、それだけで他の真っ当なサービスに対する余裕ができるのも確かでしょう。
    だからこそ@niftyあたりも帯域制限正当化の口実としてWinnyを引っ張り出してきたのではないでしょうか。

  23. alviss
    2006 年 4 月 6 日 14:17 | #23

    論点が交差するから語弊がありましたかね

    >CDN
    規制された場合これも誤検出の対象になるかもしれません
    またスループットの話とは関係ないです。

    >nifty
    帯域制限はどんなISPでもやってます。

    >いずれにしてもインターネットの利用の広がりに伴ってトラフィックが増加することは自明で、Winnyの存在とは根本的に無関係でしょう。
    >今ここで取り上げるべき話題のようには思えません。
    Winnyの存在ではなく、規制の話です。

    関係ないというなら、規制の方法を技術的に説明して頂けますでしょうか。その方が疑問の解決に近づけるので助かります。

  24. arai
    2006 年 4 月 6 日 14:28 | #24

    匿名P2pファイル共有に対する規制に関して記述します。
    現行の情報配信技術は基本的にサーバー・クライアント方式だと思います(全てではありませんが)。こう方式の問題は高負荷がかかった場合のスケーリングです。スケーリングを行うのは情報を発信する側です。これに対してP2P情報交換は複数のノードに情報を分散(winnyではプロクシでありキャッシュと呼ばれている)することで負荷の分散を実現しているのは、ご存知の通りだと思います。この技術のメリットは、スケーリングを情報を発信する側が行わなくても良い点です。デメリットは、分散した情報の回収が非常に難しいという点です。どのような技術を使えばデメリットを解消できるのかは私にはわかりませんが、多くの人が容易に情報を発信することが可能になるという可能性を秘めていると考えています。この可能性を追求し、新しい使い方を模索していくためには、使用を永続的に禁止すべきではないと考えます。

    当然のことながら、発信する情報における責任という問題もあります。現在の匿名p2pファイル共有ソフトウェアでは、その匿名を隠れ蓑にした無責任な情報発信が行われています。この責任感の無さを向上させていくことが、セキュリティ意識の向上にとって永続的に取り組まなければいけない課題だと考えます。

    今回の規制に関すれば、他の方が指摘されているように何が悪くて何が良いのかということの明確化に尽きると思います。また、P2Pに限らずインターネットのバックボーンを共有しているという大きな課題があると思います。この課題を利用する人々に対して正しく理解してもらう活動をしないで帯域制限を行うとする行為にこそ問題があると思います。これには、ISPの募集モラルの問題もあるでしょうし、自分さえ良ければという個人も問題もあるでしょう。これらを正していくことは、簡単ではないと思います。が、セキュリティ意識の向上とともに継続的に取り組んでいかないといけない問題だと私は認識しています。

  25. alviss
    2006 年 4 月 6 日 14:29 | #25

    すみません言葉が不十分でした。

    >CDN
    この話は検出処理が全トラフィックを総ナメしたとき高トラフィックの場合、スループットが低下するのではという話です。
    アプリケーションがどうのではないです。

    ちなみにblacklightさんのオプション化制度を前提にしてるわけじゃないので念のため。

  26. blacklight
    2006 年 4 月 6 日 17:10 | #26

    alvissさん

    >>CDN
    >規制された場合これも誤検出の対象になるかもしれません
    >またスループットの話とは関係ないです。

    どうも何を指摘されているのかよくわかりませんが…
    CDNを利用したコンテンツを視聴する場合、基本的にISP内(もしくはより太い回線で結ばれた別ISP)のキャッシュサーバから配信されるのですから、Winny規制のフィルタを通す必要はないのではないでしょうか。(自社配信サーバがWinny通信をすることはありませんよね)
    また、ISP間の回線の細さから帯域占有率が高まってしまうWinny/GyaOによる問題は回避される可能性が高くなるのではないでしょうか。
    #これだと「スループットの話」なのでしょうか?

    また、CDNのコンテンツがWinny規制の誤検出を受ける可能性が高まる理由は特にないと思いますが、何か思い当たるところがあるのでしょうか。

    >>nifty
    >帯域制限はどんなISPでもやってます。

    やっているかいないかの問題ではなく、帯域制限の理由付けとして、Winnyによる通信のふるまい(Winny本体ではない)を悪者扱いにしているところに特徴があるということです。

    この点についてはみゅうさんの
    >元々絞ってるのに今更何をいっているの?とか思います。>ISP
    に同意します。

    >>今ここで取り上げるべき話題のようには思えません。
    >Winnyの存在ではなく、規制の話です。

    Winnyがあってもなくてもトラフィックは増えるという点で話が同じなのだからWinnyには無関係という話ですので、当然Winny規制にも無関係でしょう。

    規制の方法はISPが検討することで、私は利用者の立場でそれを選択できれば良いと考えますので、規制の詳細な技術内容について考える必要は感じません。

    また、このエントリーは規制すること自体の良し悪しを考えるものでしょう。
    もちろんそこに使われる技術の詳細が公表されていて検討する余地があればいいのでしょうが、実際には概要程度しか公表されていないのですから、ここで技術まで踏み込むのはピントがずれていると思います。

  27. alviss
    2006 年 4 月 6 日 17:48 | #27

    ISPが考えるべきこと

    規制擁護してる方は皆さんそうお考えなんですかね?
    なかなかびっくりする発言ですね
    なら簡単ですよ、規制してくださいって署名集めて提出するだけです。

    一番手っ取り早い。なんでやらないんですか?

  28. 2006 年 4 月 6 日 19:22 | #28

    [P2P]ネットワーク技術の発展を阻害するのは警察か、それともISPか?

    個人的には、一部のISPが実施しているようなP2P帯域制御が常態化すると、金子氏の逮捕なんて比じゃないくらいネットワーク技術の発展を阻害するのではないか?と危惧…

  29. blacklight
    2006 年 4 月 6 日 21:56 | #29

    署名なんか手間になるだけで全然早くないでしょう。
    自分では乗り換えの手続きをしてしまうのが一番早いし、他人についてはお勧めするだけ。説得して名前を書いてもらう時間があったら、そのまま申し込みまで誘導しちゃいますね。すでに二人ほど、お勧めを聞かれたので…

    特に初心者に教えるときなんかは、その場で四の五の言ったって全部頭の中になんか入るわけがありませんから、現状ではぷららをおすすめして入らせるだけですね。

    ISPの投資負担が心配ならなおさら、たとえ一人分でもISPの投資原資を増やしてやるほうが実効性が高いのではないですか?
    リテラシーはその人がある程度パソコンの知識をつけてからでないと無理がありますから、取っ掛かりを作るまでの間だけでも、少しでも安全性の高いISPがあればそちらを薦めますよ。

    ただし、私も全面規制に諸手をあげて賛成しているわけではありません。ご存知のとおりオプションで選択できるのが望ましいと書き続けているわけですし。

    規制反対派の方は押し並べてISPがすべてフルサービスであるべきと考えておられるようですが、私は個々にサービスが異なっていたほうが良いと思います。まあサービスの異なる業者がISPと呼ばれる必要もないのですが。

    たとえば[P2Pはskypeを含めて全面規制、だけどストリーミングコンテンツは爆速!!]みたいなところが出てくると、もっと面白くなると思います。通信/放送との融合とか、インターネット家電向けという面では特にね。
    こういう個別サービスを提供するISPは極端な話、メールすら通さなくてもいいのです。接続元の機種に依存するISPは既にいくつかありますね。

    #ところでCDN関連は何もコメントがないのでしょうか?

  30. 2006 年 4 月 7 日 00:12 | #30

    技術的にどうこうとか情報漏洩がどうこうとかじゃあない。

    インターネットがインフラとなりつつある今、
    「インフラは私道か公道か」ってことなんだよ。

    公道に相当するなら、勝手に規制すんなってこと。法的なバックボーンが必要。Winny が違法化されたなら(その道筋ではまた別の議論があるだろうけど、結果として違法化されたとして)規制すればいい。恒常的に。
    そうでないなら、つまり私道なら、その持ち主が好きなようにすればいい。

    暴走族取締りにしたって速度違反取り締まりにしたって公道での迷惑行為の取り締まりや制限には必ずバックボーンがある。
    仮に暴走族がどんなに迷惑をかけていても、私的制裁を加えたら罪になるようなもんだ。

    俺はインフラなら公道だと思う。公道なら、違法化されていない、つまり合法なトラフィックは制限すべきではないと考える。
    ただし、事故が多発しているから状況が改善されるまで一時的に制限して対策をとる、ということはアリ。
    なんでもかんでも危なかろうがなんだろうが公道は自由に使わせろっていうことじゃない。

    私道か、公道での違法行為に対する制限なら無期限に制限するのはアリ。
    でも、公道での合法行為なら、制限されるべきじゃない。
    それが「まだ違法じゃない」だけだとしても。

    それがおいらの「ISPによる(恒常的な)規制」を受け入れられない理由。

    NTT東日本が「犯罪の共謀に使われる可能性がある」として三分に一度通話を切ったとしたら、黙っていられるかい?
    そういうこと。三分以上の通話が違法なら仕方が無いけどね。

  31. blacklight
    2006 年 4 月 7 日 01:22 | #31

    >インターネットがインフラとなりつつある今、
    >「インフラは私道か公道か」ってことなんだよ。

    ISPは私道でしょう。IXPや国際回線は公道でしょうね。

    ISPの都合による一方的なサービス解除なんて、前世紀からユーザの都合なんて無視して当たり前に行われていますよ。
    ちょっと前には弱小ISPがつぶれる際にメールアドレス変更を余儀なくされるなんて例は少なからずあったはずです。
    こんな暴挙がユーザの異議を認められず通ってしまうところが公道ではありえないでしょう。

    >NTT東日本が「犯罪の共謀に使われる可能性がある」として三分に一度通話を切ったとしたら、黙っていられるかい?

    その前に「犯罪のために電話網がたびたび輻輳していて、こうした規制をしないと電話網の接続性を維持できない」くらいの前提を追加しないと、例え話にしても想定として不十分ですね。

    もっとも、こうした非現実的な想定で怒るかどうかを考える暇があるなら、現実に「電話網はNTT株主の私物」と公言したNTT社長に怒るべきではないかと。
    http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/03/23/11342.html
    光ファイバ網に関しては完全にNTTの私物として認められちゃっているような状況です。で、ソフトバンクなんかは「お前のところになんかすぐには貸さないよ」って扱いを完全に受けちゃってる。
    こうした問題に比べたら、Winny規制が包含している問題なんて枝葉末節のレベルですね。

  32. 2006 年 4 月 7 日 10:46 | #32

    >インターネットがインフラとなりつつある今、

    と引用していながら今ではなく10年前の話をされてもね( ´ー`)y-~~~
    そりゃあその当時はインフラには「まだ」なりえていなかったでしょうに。

    さて、ISP が私道である、とするなら、インフラではありえないということでしょうか。
    インフラってことを言い換えれば「公共財」といったところです。だからこそ

    >「インフラは私道か公道か」ってことなんだよ。

    というふうに公道に当てはめたんですけどね。まあ、私道であっても家の前の道路を占拠して通行を制限していいってわけじゃないんで、確かに例えは悪かったわけですが。私道か公道か、ではなく、私財か公共財か、としたほうがわかりやすかったかな。

    おそらくあなたのいう「私道」は私的空間程度の認識でしょう。そうですねえ。洒落たバーに入るなら居酒屋丸出しの格好はダメなのは当然、といったところかな。店主の意図に合わせて店の空間演出を妨げるな、という制限は私的な店舗であればもちろんOKだろう、というところ。
    でもねえ。もうすでにインターネット利用者は一部の「洒落たバーの利用者」程度の割合ではないわけですよ。ニフティに至っては五百万人規模のユーザを抱えているわけです。五百万ですよ?大阪市の市営地下鉄の利用者といい勝負なんじゃないですかね。となると、「地下鉄は市のものだから、市の自由な判断で地下鉄に乗れる人を制限します」とはとてもいえないのと同じじゃねえの?ってことです。
    インターネットは私道、つまり私財ではなく、現在は公共財になりつつあるってことを前提部分で書いたわけですが、引用していただけても理解してはいただけなかったようで。

    >その前に「犯罪のために電話網がたびたび輻輳していて、こうした規制をしないと電話網の接続性を維持できない」くらいの前提を追加しないと、例え話にしても想定として不十分ですね。

    本当にすいませんが、ご自分で引用した範囲くらいちゃんと読んでからにしてくださいね。
    「犯罪のために」なら検挙可能ですね。犯罪が行われれば検挙できる。(行われていないなら犯罪じゃありません。)
    もちろん、電話が輻輳するほどに、それこそ短時間に数万の発信があるほどに犯罪が頻発しているならどういう状況下は想像くらいつくでしょうから、そんな夢物語を誤読の上に持ち込まれても困ってしまいますけれど。

    引用範囲は
    >NTT東日本が「犯罪の共謀に使われる可能性がある」として三分に一度通話を切ったとしたら、黙っていられるかい?
    ですよね?

    いいですか?私が想定したのは「犯罪の共謀に使われる可能性」です。ちゃんと書いてありますよね?
    犯罪はまだ行われていない状態です。共謀罪はまだ法案レベルで施行されていないどころか国会審議を通過してすらいないので、まだ適用できません。
    同様に、Winny はまだ違法じゃありませんね。多数のユーザが使う Winny のおかげでトラフィックが帯域を埋め尽くしても、あなたが言う「犯罪のために電話網がたびたび輻輳」のような状況とは違って前提から結果まで何ら* 違 法 じ ゃ な い *わけです。あなたの想定は犯罪が起きています。「犯罪のために」ですから。違法ですね。合法条件下の話に違法な状況を持って来て反論されてもどうすればいいのか困ってしまうだけです。Winny で帯域が圧迫されたのは、バックボーンの増強を怠ったツケってことです。ウイルス感染はユーザが対策を怠ったツケ。ややこしいのはその被害が第三者に及ぶからですが、ここまで来るとスレの話題から離れすぎるんでパス。

    現時点で合法だから何をやってもいいってわけじゃないけど、それは私企業も同じ。自社所有の回線に対して制限をかけることは禁止されていないからといって何をやっていいものか?ということでもあるわけです。

    もちろん、Winny の利用や、ベストエフォートで提供されているユーザの手元に来た回線の帯域を一定時間以上何割か専有する行為、といったものが違法化されているなら、制限されてもしかたないとは思いますよ。
    ただ、今の段階では Winny を規制する拠り所があまりにも弱いんじゃないか、というところなんです。

    高速道路が渋滞しているから乗り入れ禁止なんて聞いたことありません。事故や事件、天候条件などの際に状況が回復するまで制限をかけるのはアリですが、今行われつつある ISPによる制限は恒久的なものですよね?

    ISP は客の失態(情報漏洩事件を起こす)をフォローしません。Winny 制限は「客のミスをフォローするのにコストがかかる」ことを回避して一般客の負担を減らすというわけでもなく、言い訳として「他のユーザに迷惑がかかる」つまり「帯域を占有されるとトラフィックが偏る」ことを改善しようといったような言い分です。
    これって、たとえば「GyaOのようなインフラただ乗り業者は他の接続の迷惑だ」として視聴制限することにも繋がる危険な考え方です。

    Google 八分が問題として時折取り上げられるのと構造は同じ。ISP 八分で特定のプロトコルを締め出すことが正義かどうか。Google が特定サイトを検索されないようにしたり、きっずGoo が特定のイデオロギーをフィルタリングしていたり、そういったことと根は同じだろ?ということなんです。
    もちろん、児童ポルノサイトがフィルタリングされても誰も文句言わないように、違法なコンテンツが制限されることには(それが違法かどうかの争いはあるにせよ)誰も文句言わないでしょう。

    だからこそ「今の段階では Winny を規制する拠り所があまりにも弱いんじゃないか」ということでもあり、自分達が「インフラ」つまり「公共財」と言っているプロパイダは気軽に自分の都合で制限をかけるべきじゃない、と言っているんです。
    企業や団体が保有する LAN のゲートウェイあたりで Winny を制限するのとはわけがちがいますよ、ってこと。

    なお、再三申し上げているように、規制そのものに反対するわけではなく、一時的な規制はやっていいと思ってます。
    (現在の Winny トラフィック上にあるウイルス禍の改善のために一時的に Winny ネットワークを遮断して保護を図るとか、現行バージョンは危険なので安全なものがリリースされるまで凍結するとか)
    ただ、一方的な都合で恒久的に規制するのはマズかろう、というだけのことでしかありません。
    公共財の使用が規制されるケースは、他の利用者や公共財そのものに直接危険が及ぶ事態を回避するための制限(公共交通機関に多量の可燃物を持ち込んではいけない、といったケース)か、公共財そのものが使用できなくなる事態の回避のための一時的制限(事故のため高速道路が制限される、渇水対策で取水制限される、など)か、そもそも違法行為であるために公共財であるかないかの区別なく制限されている(危険行為はどこでもふつう禁止されてる)か、といったところでしょう。

    枝葉末節どころか、ISP としてそれってどうよ?という根幹部分を問うているわけです。

  33. keiji
    2006 年 4 月 7 日 11:02 | #33

    まあ表現は過激なのですが、お二人の言われていることどちらも納得のいく話しなので、あまり熱くならないようにということで・・・。

    中身のある議論になってきてると思います。

    今のプロセスとしては問題が起こっているのは誰の目にも明らかなわけで、じゃあ社会として皆が合意できる落としどころは何でしょうかというところをそれぞれの視点から模索しているという感じでしょうか。

    トラフィックのボリューム規制の問題と、情報漏えい対策としての規制の話が一緒になってきてるのでちょっと混乱していますね。自分で最初に持ち出しておきながら恐縮ですが一旦ボリューム規制の話はここでは切り離してみてはどうでしょうか?

  34. 2006 年 4 月 7 日 11:27 | #34

    情報漏洩対策として考えてみれば、ISP にそれを対策する責任があるのかどうか?という視点も必要ではないかと思うんですよ。
    ボリュームというか帯域というか、それと非常に近いんですが、さきほど私は「インターネットは公共財」という視点から ISP も公共財を提供しているものとして書きました。
    その視点に立てば、ISP は道路公団のようなものでしょうか。高速道路を管理運営している民間企業といったところ??
    なら、事故防止のためにセンターラインを明らかにしたり速度制限標識を一定距離ごとに立てたり、というのと同様に、ユーザの安全性を守る努力はアリだと思うんですよ。
    それが、「メールサーバでウイルスチェック」だったり、「スパムフィルタ」として例示した範疇です。

    と考えると、Winny に対して ISP は何の責任を負うんだろうか?ということです。
    強いて言えば、Winny ですら快適に使えるよう、宣伝どおりの帯域をなんとかする、ってことでしかないのでは。

    さて、被害防止ですが、現状 ISP が行っているのは事実上トラフィック制限でしかありません。別トピで書いた思いつきのような違法化ができればいいんですが、私の見える狭い視界ではそのような活動は行われているようには見えません。
    だからといって放置しておいていいわけではなさげなんですが、緊急対策としては Winny ネットワークを妨害することで二次被害を防ぐというのはアリだと思います。
    (それが上記コメントにおける ISP による一時的な制限に相当します。)

    同時に、それだけではなくユーザのリテラシを底上げする努力も必要です。メディアの協力が必要かと思いますが、視聴率競争の中でどこまで面白みのない説教めいた話を広めてくれるか。
    最終的には好奇心から覗き見る行為を止めることは困難でしょうから、二次被害をまず食い止め、かつ、一時被害となる最初の漏洩を防ぐ対策を並行することで、被害の拡大を根本的に対策するという方法しかないように思います。

    Winny ネットワークの切断は一時的な時間稼ぎにしかならないんじゃないかなと。次々規制していく方法もなくはないんですが、単に規制を拡大していくことはベターではなさそうですので、違法化するのが難しいか避けるべきなら最終的には教育、躾でしょう。

    拾ったお菓子を食べちゃいけないように、信頼できない情報源のデータを開いちゃダメだ、っていう。
    その躾を行う間、すでに拾い喰いの習慣で病気が蔓延した地域を一時的に隔離するのはアリです。

  35. blacklight
    2006 年 4 月 7 日 12:12 | #35

    たりきさん

    >インターネットは私道、つまり私財ではなく、現在は公共財になりつつあるってことを前提部分で書いたわけですが、引用していただけても理解してはいただけなかったようで。

    たりきさんの願望としてなら、この主張は理解できます。
    願望としてなら私も同じ考えですので。

    しかし、それは世間では認められていないんですよってことを書いたまでです。
    ヘビーユーザとしてネットワークが公共財として自由に使えて欲しいというのはわかりますが、認められていないことを根拠に論じてもすべては願望のレベルでしかなく、現実にはなり得ないのです。

    10年前はインフラではなかったというなら、例えば今どこかのISPがつぶれるなどしてドメイン名を使えなくなったときに、ユーザのメールアドレスは保護されるんですか?
    保護されませんよね。
    今認められている公共性はこの程度でしかないってことなんですよ。

    前述した通り、NTTは国民全員が使う電話網を自分たちの私財だと言っています。使う人が多いから公共財だというたりきさんの理屈は、通用していないのです。

    >犯罪はまだ行われていない状態です。
    >同様に、Winny はまだ違法じゃありませんね。

    Winny自体は問題ありませんが、Winnyのトラフィックは違法コンテンツで埋め尽くされていますから、犯罪同様の不法状態にあります。
    公共の道路で例えるなら、例えば高速道路に過積載のトラックは通れませんよね。トラックが通ること自体は規制されません。同様に狭い道は大型車通行禁止になることがあります。公共の道路だって、道路管理者たる地方自治体の裁量で制限が認められる例ですね。

    >Winny で帯域が圧迫されたのは、バックボーンの増強を怠ったツケってことです。ウイルス感染はユーザが対策を怠ったツケ。

    ユーザに対してはそうですが、ISPに対してはここは明確な誤りです。
    ISPも民間企業ですから、自社で調達できる範囲内での増強しか出来ません。増強しなければいけないのはバックボーンだけではありませんから、今後の技術動向などを勘案してバランスの取れた投資をする必要があります。
    しかしWinnyは、ユーザの欲望の量に比例した帯域を求めます。人間の欲望に限界はありませんから、ISPがいくらバックボーンを増強したとしてもWinnyの帯域圧迫の脅威に晒されることに変わりはありません。

    >もちろん、電話が輻輳するほどに、それこそ短時間に数万の発信があるほどに犯罪が頻発しているならどういう状況下は想像くらいつくでしょうから、そんな夢物語を誤読の上に持ち込まれても困ってしまいますけれど。

    Winnyを起動して、例えば「ハリー・ポッター」とでも検索ワードを設定すれば、リスト画面はあっという間に埋め尽くされてしまいますね。
    これだけ大規模な不法行為が頻発している状態をどうお考えなのでしょうか。夢物語ではなく今すぐに再現できる現実ですけど。

    >違法なコンテンツが制限されることには(それが違法かどうかの争いはあるにせよ)誰も文句言わないでしょう。

    そうなのであれば、違法なコンテンツ満載であることが既に広く知られていて、かつ制限する手段の存在しないWinnyの通信が制限されてもやむをえないことになりますね。

  36. たりき
    2006 年 4 月 7 日 13:07 | #36

    違います。

    先に書いたように、ちゃんと読んでください。
    あなたの反論はすべてが誤読と決めつけによるものです。

  37. たりき
    2006 年 4 月 7 日 13:12 | #37

    っと。
    私に対する反論が全て私の文章を誤読したか決め付けて見ている(≠読んでいる)ことに起因することを指摘しただけで、各論が間違っているというわけではないので念のため。

  38. blacklight
    2006 年 4 月 7 日 22:48 | #38

    これだけ大量の違法行為が公然と行われている状況を、例え話にしても
    >前提から結果まで何ら* 違 法 じ ゃ な い *わけです。
    などと書けてしまうこと自体、もはや現実離れした無意味な想定でしかありません。

    だからこそ私は想定が現実に近づいて例示としてふさわしいものになるように補足を加えたのです。犯罪と違法行為という言葉の使い分けはありますが、誰から見ても悪いことである点は共通です。

    それをたりきさんは読み取っておらず、あくまでもたりきさんの想定の範囲内で話をまとめようとしているから、誤読とか決めつけとかといった話になるのでしょう。

    まずこの辺の現状認識に食い違いがあり、前提としているものが異なる以上、話が食い違うのも仕方ないことかもしれませんね。

    >Winny ネットワークの切断は一時的な時間稼ぎにしかならないんじゃないかなと。

    リテラシーの強化には時間がかかりますから、時間稼ぎも必要なことのうちの一つでしょう。

    また、Winnyネットワーク自体一時的なものでしかありません。一部のマニアが意地で存続させるという可能性はありますが、時間が経てばいずれ縮小していくでしょう。
    既に開発者は別のソフトウェアに軸足を移していますし、WinnyがWindows Vista以降のOSで動作する保証はありません。WinnyがWindows Deffenderの削除対象になる可能性だって少なからずあるでしょう。Winnyネットワークの存在を守らなければならない理由も存在しません。

    よって時間稼ぎであることも一時的であることも、Winnyネットワークを遮断することが否定される理由にはならないと考えます。

  39. 2006 年 4 月 7 日 23:48 | #39

    自分だけが正しいとは思い込まないことだ。たぶん、俺もキミもある意味では正しいんだよ。
    ただ、キミはキミと視点の違う俺を否定しなければならないと思い込んでいるだけだ。その理由はわからないけれど。
    前にも書いたように、ちゃんと読んでくれ。キミがつっかかっているのは完全に筋違いだ。明らかに読み違えて、間違った部分に噛み付いている。俺の言い分はキミが見た文章ではない。読んでくれ。

    >これだけ大量の違法行為が公然と行われている状況を、例え話にしても
    >>前提から結果まで何ら* 違 法 じ ゃ な い *わけです。
    >などと書けてしまうこと自体、もはや現実離れした無意味な想定でしかありません。

    じゃあ訊こうか。
    違法じゃない、を否定するのは「違法である」ということだ。
    Winny が違法である根拠を示せるかな?
    言っておくけど、「Winny上で流れている違法なトラフィック」が違法である根拠ではない。俺もすでに別途書いているけれど、Winny ネットワーク上に違法なコンテンツが充満していることは知っている。それが違法なら放流者を検挙すればいい。適切な摘発は違法行為に対するリスクを顕在化させ、抑止力となりうるってことはすでにキミのコメントより先に表明しているよ。

    キミが示さなければならないのは、Winnyトラフィックそのものが違法であることを示す根拠だ。それが示せなければ、Winny トラフィックを制限する根拠足りえない。
    いいかい。プロバイダ業界は己自身がインフラであると言明している。なら、インフラとして振舞わなければならない。
    インフラが利用制限を行えるのはどういう状況か、考えてくれ。
    キミが例示した大型車通行規制。あれは行政府が好き勝手に指定しているのかな?違うだろ?沿道の安全を維持するために規制しているんだ。
    インフラが規制を行う理由は「違法であること」あるいは「利用者の安全を保持すること」のどちらかだ。

    確かに Winny ネットワーク上には違法なトラフィックが流れている。でも、Winny そのものが違法だとする根拠を出せるはずが無い。存在しないんだから。違法ではないんだよ。電話を用いてテレホンクラブが存在して、売春が横行していても電話そのものが違法にはならないように。今は Winny を違法であるとする規定が無いんだから。
    Winny が違法であるとする根拠は無いんだよ。今は。わかるかな?「今はまだない」んだ。将来的に違法化されるとしても、今はまだ合法なんだ。わかるかい?今はまだ 「Winny を使うこと、Winny ネットワークに参加すること」それ自体は合法なんだ。だから、「前提から結果まで違法じゃない」。理解できるかい?

    過去はどうだったかとか未来はどうなるかの話じゃない。
    いいかい。今はまだ Winny は合法なんだ。違法だとするには違法であるとする根拠が必要だ。その根拠は憲法か法律か政令かそのいずれかだ。
    わかるかい?
    プロバイダは自分自身がインフラであると言明している。会社や大学のLANとは違うんだ。だからこそ、私的な制限は許されるべきじゃあないんだ。合理的かつ合法的な理由が必要なんだよ。

    それも踏まえて別スレでは「違法化が一つの解決策としてありうる」とも示しているよ。
    ちゃんとついてきてくれ。切片を取り出せばキミが間違っているわけじゃあない。大筋ではたぶん似たようなことを考えているんだろうとも思う。規制についても効果をそれぞれ認めているところだ。俺は根本的な対策を行うための時間稼ぎとしては有効だし、ちゃんとプロバイダが合理的な理由を示して説明していればアリだと思う、ってことも、すでに自blog で書いてある。追いかけてごらん。
    その前提はたぶん同じところに立っている。そこから先だ。俺は規制の先まで見ている。キミは自分の手元だけしか見ていない。

    さらに誤読を指摘しておくよ。

    >よって時間稼ぎであることも一時的であることも、Winnyネットワークを遮断することが否定される理由にはならないと考えます。

    おいらはそれを否定した覚えは無いよ。
    一時的な効果でしかないことを踏まえた上で、リテラシ教育やリスクを認識させるなど根本的な対策を行うための時間稼ぎとして規制を行うことを否定してはいない。

    本当に頼むから、ちゃんと読んでね。見るだけじゃないよ。読むんだよ。理解する努力をしなさい。俺が書いている俺の意見はキミとは違う。でも、キミが反論しているようなことは書いていない。
    キミは俺が提示した前提も読めていなければ、問題点も読めていない。それは単にキミの思い込みや誤読が原因だ。キミがキミの認識と違うものを受け入れられず、それらをなんとかして否定することばかりに注力しているからだ。俺はキミと違う意見を持っているが、それはキミが否定しようとしている意見とはまるっきり違うものだ。

    キミの各論が間違っているわけじゃないと補足したように、根本的に間違っているわけではないんだから、そこから先に進むためにまずは冷静に「他の意見を読み取る」訓練をしなさい。

  40. たりき
    2006 年 4 月 7 日 23:52 | #40

    いかんなあ。また書き漏らした。

    >その根拠は憲法か法律か政令かそのいずれかだ。

    条例ってのもあるな。

  41. blacklight
    2006 年 4 月 8 日 10:11 | #41

    なんだ、いろいろと理屈をこねてみても、行き付くところは

    >Winny が違法である根拠を示せるかな?
    >キミが示さなければならないのは、Winnyトラフィックそのものが違法であることを示す根拠だ。それが示せなければ、Winny トラフィックを制限する根拠足りえない。

    やっぱり「Winnyは悪くない」ということだけなんですね。
    なんだか興醒めです。

    再三再四指摘されているとおり、誰もWinnyそのものが悪いなんてことは書いていません。
    それを「Winnyが悪くないなら規制は×」なんてこじつけをしているようでは議論が振り出しに戻ってしまうだけですよ。
    そんな話の進め方は対策を考えようとしている場を乱そうとしているだけに過ぎません。

    >違法だとするには違法であるとする根拠が必要だ。
    >私的な制限は許されるべきじゃあないんだ。合理的かつ合法的な理由が必要なんだよ。

    すでに社会問題として大きく取り上げられているWinny問題の対応としてWinny規制を持ち出すのは、決して「私的な制限」とはいえないでしょう。
    ISPの都合による帯域制限だったらWinnyが遮断されるわけではありませんから、単なるISPの都合による私的な対処ということになるかもしれませんけどね。

    少なくとも違法コンテンツ提供者を根こそぎ検挙するよりは合理的でしょうし、あなたの論理で言えばWinny規制が合法的でないと決め付けるならば、規制が違法である根拠が必要になります。そんなものが何かありますか? ないでしょう?
    Winny規制は社会の要請から生まれた、公共性と遵法性を併せ持った合理的な手法なんですよ。

    Winny自体が悪くなくても、Winnyそのものの存在意義であるWinnyネットワークが規制を必要とするほどの不法状態にある以上、規制してもまったくかまわないんですよ。
    所詮アンダーグラウンドな世界ですし、開発も止まって死に体になっているものをどうして保護しなければならないのでしょう。

    例え話をするなら、年末~正月に出る注連縄などの出店は、真っ当な経済行為であるのにもかかわらず「暴力団の資金源を断つ」ことを名目に、あらゆる法律・規則を使って制限を受けます。
    鉄道の駅周辺なら、駅構内の営業は、別の業者には許可が出てもこうしたお店には許可が出なかったりします。

    Winnyもそれ自体は悪くありません。やり取りそのものも問題ありません。しかしその主体が不法なものであると認知されていれば、そこを管理している者から制限を受けるなんてことは既に身の回りで行われていることなのです。

  42. 2006 年 4 月 8 日 17:09 | #42

    ・・・・そこじゃないんだけどなあ。

    ・Winny は「悪くない」。悪いとする合理的理由が無いから。キミもその理由を示せなかったろ?それに「Winny もそれ自体は悪くない」と俺と同じことを言っている。
    ・Winny ネットワークに違法ファイルを放流することは「悪い」。理由はキミが言っていることと同じだからもういいだろう。
    ・Winny ネットワークを構成するプロトコルは「悪くない」。悪いとする合理的理由が無いから。
    ・以上のことから、Winny そのものを規制するのではなく、「Winny を利用した悪事」を規制(摘発)するのは可能、むしろ積極的にやってくれれば抑止力が期待できる。
    ・二次被害の拡散防止として緊急避難的に一時的な規制は道義的理由から可能。ただし、緊急避難に至った原因が解消されれば規制は解除されるべき(理由の喪失による)
    ・つまり、Winny の規制はアリ。ただし一時的なものなら。恒久的な規制を行うには理由が弱いが短期的規制には充分な理由があるため。
    ・恒久的な規制を行うなら、Winny を違法化するような、強い理由が必要

    もう少し広い視野と、自分以外の考え方があるということを知りなさい。

    一言で言えば、大人になりなさい、ってことだ。
    規制すれば解決するなんてのは、校則があれば学校は平和だと思い込んでいる頭でっかちの中学生までの見識にすぎない。
    規制を発動する、ってことはその後に与える影響まで考えないといけない。なんでもかんでも規制すればいいって物じゃない。規制後まで考えが及ばないなら、簡単に規制しろなんて言わない方がいい。

    このスレのテーマに対しては、
    ・Winny の一時的規制は止むを得ない
    ・恒久的規制は理由が不足している
    ・現在、プロバイダは恒久的規制を試みている
    ・プロバイダによる恒久的規制は前述の理由から「良くはない」
    つまり、
    ・今の状態でやるなら状況改善までの一時的規制としておくほうがベター
    ・恒久的にやるなら恒久的に規制するに足りる合理的理由が必要

    といったところ。

    さて、俺に対する反論としては的外れだけど、着眼点はなかなかいい。ということで、いくつか対応してみよう。

    >「Winnyが悪くないなら規制は×」なんてこじつけ
    こじつけ?ふうん。じゃあ、キミは悪くないものが規制されても受け入れるんだね? 俺はそんなのイヤだなあ。いつ何が規制されるかわかんないじゃないか。だから「合理的な理由」を求めているんだよ。
    つまり、規制をかける、制限する、ってのは、第三者の自由を制限する、ってことだ。それにはそうするに足りる理由が必要で、「悪くもないものは規制対象に含めない」ってのは規制理由の線引きにとってとても重要な部分なんだよ。規制しなければならないほど悪いものは規制すべきだ。ただし、手順を踏んで。
    手順を飛ばして悪くないものを規制しようとしているから、マズいんだよ。

    >少なくとも違法コンテンツ提供者を根こそぎ検挙するよりは合理的

    根こそぎ検挙、なんて極論を持ち出して批判するのは良くないね。抑止力になればいいだけだ。
    今、Winny ユーザは内心「キンタマ感染者なんて違法コピー常習者じゃないか。あいつらが検挙されないのに誰が検挙されるんだ?」なんて思っているみたいだ。
    そこをひっくりかえせば、検挙のリスクが差し迫れば、少なくとも違法コンテンツの流通は抑えられるんじゃないかな?
    そうすれば、「Winny ネットワークが不法状態」ではなくなってくる。

    違法行為の全てが検挙されているわけではないけれど、抑止力として効果を挙げていることは知っているよね?

    >あなたの論理で言えばWinny規制が合法的でないと決め付けるならば、規制が違法である根拠が必要になります。そんなものが何かありますか? ないでしょう?

    電話回線事業者が通話内容で規制を行えない理由と同じだね。
    電気通信事業法によれば、通信の内容を積極的に知った段階で違法となる可能性がある。Winny をピンポイントで規制するために Winny による通信であることを積極的に確認した段階でかなりグレーなんじゃないかな。だから Winny が違法化されていない段階ではピンポイント規制は問題が大きい。IIJ やニフティはこれを気にして、帯域での規制を行おうとしているんじゃないかな? 通信内容ではなく、通信量による制限なら、内容を識別する必要はない。ぷららは機械的に処理しているから大丈夫、という見解なんだろう。人が確認しているわけじゃないんだから、法を犯す主体となる自然人が存在しない、という考え方だね。
    現行法の穴をついた規制手段だけど、けっこう危ない橋のような気がする。フィルタリング全般に関する問題点の一つだ。判例が無いか少ないだけで、実はかなりグレーなんだよ。
    会社や大学、事業体なんかだと、私有のネットワークになるから、そのネットワーク内の通信は電気通信事業法の制限を受けない。事業主体を法人として一人格扱いと考えればわかりやすいかな。自分の通信を自分で把握したからって何ら問題は無い。だから手軽にフィルタリングできるんだけどね。でも、客の通信内容をフィルタリングするのは、グレーなんだ。
    単純にポートを閉じたり、帯域の占有率などの通信内容に関係ない方法で制限するのはたぶん問題ない。でも Winny を狙い撃ちするのはどうかな。

    それに契約時の広告とも齟齬が出る可能性がある。ダウンロードがサクサク、動画もスイスイなんて広告していたところは規制に乗り出すのが難しいんじゃないかな?これって商法にひっかかるんだっけか。
    あとから一方的に契約内容を改変できる、という契約がどこまで有効なのかはちょっと調べきれていないけどね。

    このあたりは法曹関係者や法律関係に詳しい人に意見を聞いてみたいところだね。
    おいらは仕事上関係しそうな部分しか知らないから、どうしても包括的に判断することはできない。
    ただ、俺なら「客の通信をその内容によってフィルタリング」なんてビジネスモデルは提案しないし、やめとけって忠告する。本来なら spam 送信規制もかなりグレーだと思っているくらいだ。まあ、多くは流量で見ているらしいけど。このへんはアノマリーデテクトっていう攻撃検知の技術の応用だ。異常な通信量を検出したら一時的に遮断する。ニフティの規制はこの延長線上にあるっぽいね。ただ、/.J のコメントによれば厳しすぎて通常利用にも影響が出始めているらしい。

    >Winny規制は社会の要請から生まれた、

    世論がやれといったからバックボーンになる法の有無に関わらずやりました、なんてのは許されるべきじゃない。
    だからおいらは再三「合理的理由」が必要だ、としてきたんだ。
    ちゃんと手順を踏めばいい。民主主義的手続き、ってやつだ。ただし、再三書いたように緊急避難としての一時的規制はアリだと思っている。被害者の二次被害防止ってやつだ。

    >公共性と遵法性を併せ持った合理的な手法なんですよ。

    つことで、公共性は判断材料が無い。遵法についても上記のようにシロと断言するのは難しい。つまり、合理的手法とは言いがたい。
    まだ IIJ の「連続的に高負荷をかけた送信者は帯域絞るよ」って方法のほうが合理的。IIJ は Winny を規制するのが主目的じゃなさそうだけどね。まあ、IIJ の目的については俺の私見。

    >Winnyネットワークが規制を必要とするほどの不法状態

    それを誰が判断するのか、という視点が欠けているね。おいらが言う「合法的理由」ってのは、誰が判断しても同様になるように、ってこと。その最強のガイドラインが「法」だ。現行法の範囲からなら、Winny で違法行為をしている者を摘発はできても、Winny を規制することはできない。
    だから、「Winny が違法化されるまでは恒久的規制はムリ」と言うしかない。
    新宿や池袋は事件が多い。だから街を永久に封鎖しときましょう、なんてことにはならない。でも大事件が起きたら一般の立ち入りが一部制限されることもある。ただし、一時的にね。
    アキバで違法コピーなCD/DVDが売られているからアキバを封鎖、なんてことにはならない。ただし、妙なCD売ってる露天商が摘発されることはある。Winny ネットワークと違法コンテンツの関係に似てるね。
    風俗街の規制は風俗街がそこにあることを違法化することで行われる。学校から何メートルはダメとかそういう規制条例を作ることでの対応だね。おいらが「違法化すればOK」って言っているのはこういう考え方。

    おいらが書いているのは「規制するなら手順を踏め」ということでしかないんだ。今の Winny 規制は手順をいくつか飛ばしているから問題なの。その例として、違法化されてないからダメと書いている。
    不法状態である、とするにはそれだけ慎重さが必要なんだよ。それでも有為的な規制が行われない保証にはならないけどね。

    >例え話をするなら、年末~正月に出る注連縄などの出店は、真っ当な経済行為であるのにもかかわらず「暴力団の資金源を断つ」ことを名目に、あらゆる法律・規則を使って制限を受けます。
    >鉄道の駅周辺なら、駅構内の営業は、別の業者には許可が出てもこうしたお店には許可が出なかったりします。

    そう。法律に従って、ね。違法行為は規制されて当然だろ?
    テキヤであっても暴力団構成員なら暴力団の資金活動として規制対象になるんじゃなかったかな。そういうルールで社会が構成されているんだし。
    だから、俺も書いている。「Winny を規制するならそれに足りる合理的理由が必要」とね。
    根拠、と言い換えてもいい。法律や条令なんかで規制対象に含まれているなら、規制はできる。
    だから「違法化」という形で、規制に足りる理由が必要だ、としているんだ。

    大事なのは手順と遵法性だ。インフラが規制を行うにはそれに足りる理由が必要になる。ISP 業界は自分たちがインフラであることを明言してしまった。矛盾しないようにするには、インフラではない、と立場を改めるか、インフラとして振舞うかのどちらかなんだ。

    今の Winny 規制は、そういった面からも矛盾しているし、ピンポイント規制は法的にヤヴァそうだ。帯域負荷で規制をかけるのがベターっぽいけど、客への説明と規制の強さの調整を行わなければならない。
    IIJ はさすがにいい対応してるけど、Winny 規制ってわけじゃないからなあ。
    ぷららは説明が不足している。ぷららが規制してもぷららユーザが Winny 被害を免れるわけではない。ニフティは説明すらしていない。昨日の時点でオフィシャルサイトにリリースが出てなかったしね。

    Winny 規制を行うこと自体も法的にちょっと怪しいのに、規制を公表したぷららとニフティのどちらも対応がマズい。
    この流れで事実上の Winny 規制が広まる、ってことが、後々悪影響を残すことのほうが問題かもしれない。

  43. Arain
    2006 年 4 月 8 日 22:44 | #43

    ながいなぁ。これが例のうんざりさせるソリューションて奴ですか?(笑

    法的整備をするべきという点については同意ですね。
    ただ、Niftyはともかく、ぷららの対応は僕としては特に問題ないんじゃないかなと思います。
    Niftyの場合は漏えい問題自体は気にしていなくて、トラフィックがきついから制限っていう消極的な対策だし。

    >電気通信事業法
    これは守秘義務のことを指しているんですかね?>たりきさん
    守秘義務の場合、「漏えいしちゃいけないよ」ってことで「通信内容を調査しちゃいけないよ」ってことではないと思います。
    内容で判定する通信規制を違法とすると、以下のようなサービスは存在そのものがNGになりますよね。
    http://www.ocn.ne.jp/business/security/spamfilter/spec.html
    たまに2chにくだらない書き込みをして逮捕される人がいますが、ああいうのは警察がISPに通信内容を調査させて、いつからいつまで2chに書き込んだIPアドレスが誰に使われていたかを知るわけで、それがいけないとなると警察も”黒”になっちゃいますね。捜査令状があればいいのかなぁ、よくわからんけど。
    まぁ、誰かがいまさら何を言ってるのみたいなことを書いてたけど、確かに通信規制は今にはじまったことじゃないですから、違法性が大々的に告知なんてとてもできませんね。ただ、告知はしておかないと「Winnyやるためにインターネット始めたのにふざけんな!詐欺だ!訴えてやる!」って人や「Winnyできないよ、なんで?」という人がサポートに殺到して大変だから、いまさらなのはそうなんだけど、告知は必要だと思います。

    で、僕としては、Winny使えなくなっても何も困らないし、ISPでの規制には特に反対しないけど、法的に整備してからやったほうがISPとしては動きやすいんじゃないかなという立場。
    正直Winnyが使えなくなって困るという場面が想定できないですね。でもまぁ、本来インターネットは自由であるべきというのには賛成ですよ。

  44. 2006 年 4 月 9 日 08:41 | #44

    長いのは私が文章をまとめる能力に劣るからではないかと(‘A`)
    そしてまた長文投下(‘A`)スマン

    電気通信事業法においては以下の条文が相当するんじゃないかと考えてます。

    http://www.houko.com/00/01/S59/086.HTM
    第4条 電気通信事業者の取扱中に係る通信の秘密は、侵してはならない。
    第179条 電気通信事業者の取扱中に係る通信(第164条第2項に規定する通信を含む。)の秘密を侵した者は、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。

    で、「秘密を侵す」ってのが、「秘密を漏らす」とは明らかに違うので、秘密の漏洩ではない?と調べた所、こんな記述を発見。

    http://www.editnet.ad.jp/knowledge/000601.htm
    —–以下引用
    「通信の秘密を侵す」とは,通信の内容を積極的に知得することや,秘密を他人に漏らすことなどが考えられます.(電気通信事業の従事者は通信の内容に容易に接することができる立場にありますが,正当な理由なくそれを知得するだけで通信の秘密を侵害したことになります.)
    —–引用おわり

    ちと古いんですが、総務省見解もみつけました。
    http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/d_faq/d_faq_05.html
    —–以下引用
    5-4  「通信の秘密の保護」に関する法律と「通信の秘密」として保護される範囲について教えてください。
    ○  誰にも通信の内容や通信の存在、相手方といった事実を知られずに秘密のうちに通信を行うことができることは、個人の私生活の自由を保障する上でも、自由なコミュニケーションの手段を保障する上でも大変重要なことです。
    (中略)
    ○  電気通信事業法では、電気通信事業者の取扱中に係る通信の秘密を侵すことを禁じているのですが、ここで禁止行為とされている「秘密を侵す」とは、上に述べた通信の秘密の保障が及ぶ事項の秘密を侵す行為、すなわち、通信当事者以外の第三者がこれらの事実をことさら知ったり、自己又は他人のために利用したり、第三者に漏えいすることをすべて含むものです。正当な理由なくこれらの行為を行うと刑事罰に処せられることになります。
    —–引用終わり
    通信の存在も保護される対象、ということですので、「Winny による通信の存在」も保護されうる範囲です。これを認識して制限を加えるには「正当な理由」が必要です。

    つまり、プロバイダは客の通信が具体的にどんなものか積極的に知るには「正当な理由」が必要、ということになります。「正当な理由」がどれくらいの範囲なのか把握しきれていませんが、犯罪捜査等の場合は「正当な理由」に相当するということでしょう。

    「正当な理由」についてググってみたら「離婚の正当な理由」みたいなのがたくさんヒットしたんですが(苦笑)、どうも判例の積み重ねなど、やはり法の運用や解釈で正当かどうかが見られているみたいです。
    となると、判例のベースになる「法」は必須なんじゃないかな、といった考えです。
    また、電気通信事業法では「検閲の禁止」や「利用者の公平な取り扱い」が規定されていますので、帯域を喰っているからといって上限を絞る、という規制ですらグレーになってしまいかねません。ユーザに対して開放する帯域をいっせいに絞る、というのが完全にシロと言える規制方法なのかな?
    (参考:http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0505/12/news025.html)

    翻って現時点の Winny ですが、Winny ネットワークで違法な行為が繰り返されているとしても、Winny ネットワークを遮断することに法的な後ろ盾があるわけではありません。そのため、人が Winny の通信を判断してその操作を行う場合、ちょっとマズそうだな、というところです。機械的に識別していれば罪を犯した主体となる自然人が発生しないからセーフ、という、言ってみれば法の網目をすり抜けるような規制方法です。
    つうか、ISP 側の言い分が自分の設備投資のミスやまだ違法化されていない Winny の遮断なら、電気通信事業法のこの条項にも抵触しかねません。これは spam 対策のフィルタリングにも絡む部分でしょう。

    (提供義務)
    第121条 認定電気通信事業者は、正当な理由がなければ、認定電気通信事業に係る電気通信役務の提供を拒んではならない。

    とはいえこれらは法律に疎い私の私見ですので、専門家に問い合わせたほうが確実です。

    で、ぷららの場合ですが、ぷららのニュースリリースからキモの部分を引用します。

    http://www.plala.or.jp/access/living/releases/nr06_mar/0060316_2.html
    —–以下引用
     しかしながら、昨今、ウイルスに感染したパソコンから「Winny」を介した、意図せぬ個人情報または機密情報の流出が相次いでおります。こうした社会問題を憂慮すべき事態と捉え、皆様に安心してご利用いただけるネットワーク環境を提供することが通信事業者としての責務であるとの考えから検討を行ってまいりましたが、「Winny」による通信を完全に規制する決定をいたしました。
    —–引用おわり

    ぷららの説明を要約するとこうなります。
    「キンタマ感染者から情報漏洩している。これは問題だ。ぷららとしては会員が安心できるように、ぷららでの Winny 通信の遮断を行う」
    ところが、ぷららが Winny を遮断したところで、ぷららユーザは安心できません。他のプロバイダのユーザが漏洩したら?他の組織で漏洩したら?という部分が疑問として残ってしまいます。自分で確認することもできなくなりますから、不安材料は増えちゃうかもしれません。
    つまり、一言で言えば「情報漏洩による被害から会員を保護するために Winny を規制する」という、ぷららの提示した規制理由は理由として不十分だ、ということです。ここでぷららの言う「安心」が「ぷららの会員はキンタマに感染しても情報は外に出ないから安心」という意味だとしたら話の辻褄は合うんですが。でもそれってずいぶんユーザを馬鹿にしていますよね。

    どちらにしろ、ぷららは規制の理由に対して適切な説明を行っていないように思います。

    Winny 規制で私が困ることはほとんどありません。その点では皆さんと同じでしょう。
    ・・・と言いたい所ですが、実はニフティユーザでして。規制がうちの地域まで来たら手軽に Linux ディストリビューションを FTP で取り寄せることもできなくなるのかなと思うとウンザリです。非常に迷惑です。

    ヘタしたらこのスレみたいに伸びた blog のエントリも読み込めなくなったりして(笑

    それ以上に私が心配しているのは、法整備を含めた手続きを踏まずに一方的に特定プロトコルを規制できるという前例を作ってしまったら、次々と規制を投入することに繋がるのではないか?というところです。
    法整備を行ったうえでの規制というのは、規制できる範囲が明確になるという意味で規制の拡大を防止する効果も見込めるんです。
    また、恒久的な規制が同様に広まることは、インターネットの利用形態(違法にファイルを撒く、とかじゃなくて、P2Pとか、そういうレイヤーね)を一部捨てることに繋がるんじゃないかと危惧しています。一時的な規制なら遅れはしても捨てはしないで済みますからね。
    さらに、ユーザがプロバイダに過剰な責任を負わせる可能性があります。本来、Winny 被害は Winny ユーザの自衛があれば防げます。そんな基本的な部分まで ISP に責任を負わせる必要があるんでしょうか?

    Winny 規制は短期的にはベターですが、その後が問題なんです。だから、安易な規制は良くない、ってことになるんです。

  45. blacklight
    2006 年 4 月 9 日 23:56 | #45

    長いのにうんざりしているのは私も同じですので、最新の書き込みでおかしな部分の主要なところのみ返信をつけます。

    >通信の存在も保護される対象、ということですので、「Winny による通信の存在」も保護されうる範囲です。

    この根拠は、総務省見解で引用されているところから引っ張ってくると、

    >>○  誰にも通信の内容や通信の存在、相手方といった事実を知られずに秘密のうちに通信を行うことができることは、個人の私生活の自由を保障する上でも、自由なコミュニケーションの手段を保障する上でも大変重要なことです。

    の部分ですよね。

    これをISPにそのまま当てはめるなんてことは無理な話です。
    なぜなら通信を行う際には、それがTCP/IP通信である以上、どんなアプリケーションであろうと自分のIPと宛先のIPを示してISPに通信の委託をする仕組みだからです。
    ISPには通信の存在を自ら示しているのに、この存在をISPに知られないようにするなんておかしな話です。

    上記総務省見解において、通信の秘密を守るべき相手とは、[自分と通信相手、それに通信をするのに不可欠な経路]以外の第三者です。当事者だけで通信ができればベストですがそうではないために、ISPは当事者以外に唯一通信に関わる者として、秘密を守る義務が課せられているのです。

    また、Winny規制が通信の秘密を侵しえるかについてですが、同じく総務省見解より

    >>通信当事者以外の第三者がこれらの事実をことさら知ったり、自己又は他人のために利用したり、第三者に漏えいすることをすべて含むものです。

    のうち、暗号化された内容を解読しないWinny規制が関わる可能性があるのは「自己又は他人のために利用したり」の部分だけです。
    しかしこれについてはWinny規制は既に公然と行われているウイルスチェック・SPAM対策などと同レベルの可能性でしかありません。
    たりきさんの私的な基準ではグレーということですが、一般には全くシロであり、むしろ有料であっても多くのユーザに利用されているところです。

    Winny推進派は、いざ制限がかかるとなると通信の秘匿性を侵すなどと言いながら、知識不十分な者に対しては通信を暗号化するから安全と言って悪用を煽っています。
    これは推進派の典型的な矛盾点でありダブルスタンダードです。そろそろこのような詐欺同然の主張をしている雑誌等は何らかの処分をしていただきたいところです。

    その他にも指摘したいことはいろいろとありますが、いくら議論を重ねても私がベースとしている考え方とたりきさんスタンダードは重なり合わないように思います。

    そこで先に進めるために、多くの人が共通して必要性を認識している、あるべき法制整備の内容について考えるべきではないかと思います。

    しかしそのためにここのエントリーで明確にすべきなのにまだなっていないことがあります。それはWinny違法化の根拠と違法とすべき内容です。

    たりきさんは、Winnyはまったく悪くないと言いながら違法化すべきと書かれています。これ自体矛盾した話ではないでしょうか。

    電安法の例を見るまでもなく、法律というのは社会に対して大きく影響するものであることは明らかです。
    にもかかわらず、一企業のサービスルールよりも安易に導入していいものではないでしょう。

    また、何を違法化すべきなのかという点を考えると、実は何を規制すればいいのかということにもなります。
    そう考えると、単に違法化を叫ぶだけではなく、Winnyのどの部分を違法として、ISPがそれに従った規制をすべきなのかということを具体的に考えるべきでしょう。

    言うまでもなく、WinnyだけでなくShareなどの同様な事態を呼ぶ可能性を含むものであれば、現在知られていないアプリケーションの動作まで規制できるものでなければなりません。

    個人的には匿名P2Pが規制されるべきと考えますが、これに同調してくれる人は決して多くないでしょうね。

    #こうしたことを考えると、Winnyを違法化するのにも議論を必要とする部分が多く、きわめて時間がかかることは明らかです。これはこれで必要なことですが、これ以外の対応方法も考えておかないと、著作権に関する社会秩序を乱そうとしている悪意に時間を与えるだけということになってしまいます。それは絶対に避けるべきです。

    #別エントリにも書きましたが、違法化までの時間稼ぎとして、まず既存の個人情報保護法の活用をすべきだと考えます。政令で定められている個人情報取扱事業者の扱いを変えるだけで、個人情報を含む漏洩情報の広まりをAntinnyによる一次漏洩だけに限定(以降の人為的な流布は違法に)できます。政令ですので政府の決断があれば迅速な導入が可能です。

  46. たりき
    2006 年 4 月 10 日 08:12 | #46

    blacklightくんはちゃんと理解してから噛み付きましょうと何度も言ってあげているのにどうしてできないのかなあ?

    >なぜなら通信を行う際には、それがTCP/IP通信である以上、どんなアプリケーションであろうと自分のIPと宛先のIPを示してISPに通信の委託をする仕組みだからです。

    TCP/IP の仕組みを勉強してください。入門書で「パケットはバケツリレー」と説明されているレベルではなく、ちゃんとその意味を含めて。できれば RFC を読むといいけど、あれは量が多いから普通の人には辛いだろ。
    ああ、ちなみにおいらのうちでは TCP/IP ベースのソフトで Windows 端末から Linus サーバにログインしてるけど、別にそのとき ISP に通信の委託はしていないよ。おかしいね。「どんなアプリケーションであろうと」そうなんじゃないの? ってなことに気付けないのは、キミに予備知識が足りていないからに他ならない。

    通信の当事者についても同じ。キミの考え方で ISP が通信の当事者なら、どうしてメールのフィルタリングで「通信の秘密を侵す」なんて考えなきゃいけないのか説明がつけられない。電話にしても同じになる。「相手の電話番号を示して電話会社に通信の委託をする仕組み」になってしまう。ISP や電話会社はいくらでも盗聴できるね。

    キミが何度言われても理解どころか読みさえしていない証拠は

    >たりきさんは、Winnyはまったく悪くないと言いながら違法化すべきと書かれています。これ自体矛盾した話ではないでしょうか。

    私は「Winny そのものは悪くない。だってまだ違法化されていないから」と書いている。違法化されたら違法なブツになる。違法な物は使っちゃダメ。あたりまえだよね。

    違法化するための議論はここでの話とは別の話題だから触れていないことくらいわかるよね?
    いわゆる「合法ドラッグ」と同じように、違法化するまでは合法なのは仕方がない。だから、使うべきでないものが合法な状態であるなら、違法化すべきだ。何も間違っちゃいないよ。当然、合法のままでいいなら違法化すべきじゃない。そのあたりは「違法化できるかどうか」の話で、このスレの話題とは別の話。

    矛盾した話のように見えるのは、キミが文章を読んでいないから。キミが思い込んでいる「たりきはWinny規制に反対、間違っている」というシナリオに当てはまる部分だけをピックアップしているから。
    だからおいらが再三にわたって「見るだけじゃダメ、読め、理解しろ」と言っているの。
    わかるかな?

    ちゃんと考えていないから、

    >電安法の例を見るまでもなく、法律というのは社会に対して大きく影響するものであることは明らかです。

    なんて書きながら

    >政令で定められている個人情報取扱事業者の扱いを変えるだけで、個人情報を含む漏洩情報の広まりをAntinnyによる一次漏洩だけに限定(以降の人為的な流布は違法に)できます。政令ですので政府の決断があれば迅速な導入が可能です。

    などと言える。
    政令ってのは法律を補足するような位置付けなんだけどな?
    個人情報保護法の適用範囲を拡大することは、「新たに適用される範囲」にとっては新たに法規制がかかる、つまり新たに法が新設されるのと同じだよ?自分が矛盾していることにすら気付けないの?

    キミがおいらに噛み付くのは、キミがろくに考えず思い込みで誤読を繰り返しているから、ってのはずっと指摘していることだよ。

    っと。仕事いかなきゃ。

  47. blacklight
    2006 年 4 月 10 日 09:48 | #47

    >どうしてメールのフィルタリングで「通信の秘密を侵す」なんて考えなきゃいけないのか説明がつけられない。電話にしても同じになる。「相手の電話番号を示して電話会社に通信の委託をする仕組み」になってしまう。ISP や電話会社はいくらでも盗聴できるね。

    その通り、法が遵守されていない場合や盗聴が非合法化されていない国では、ISPや電話会社での盗聴がされている事例があります。
    中国では通信内容が国家によって監視されているというのは有名な話ですし、ISPの関連会社から情報漏洩した事件もありました。

    そして現在メールのフィルタリングを行っているISPは、通信を管轄している総務省から何のとがめも受けていません。
    それどころかフィルタリングを行っているISPの利用を推奨している記事もあります。

    http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/d_syohi/filtering.html
    >○  インターネット接続サービスを提供しているプロバイダによっては、フィルタリングサービスを提供していますので、そのサービスを申し込むか、あるいは、市販されているものを購入して活用する方法もあります。

    これはいわゆる「保護者機能」に関するもので、コンテンツの内容でアクセスの可否を差別している機能ですから、通信内容の秘密を侵すという点ではメールのフィルタリングよりも罪が重い可能性がある話ですが、実際には通信を管轄する官庁から違法として咎められるどころか利用を推奨されているのです。

    このことは、たりきさんの「フィルタリングはグレー」という判断が、法の精紳及び運用とは大きく乖離していることを示しています。

    >キミが思い込んでいる「たりきはWinny規制に反対、間違っている」というシナリオに当てはまる部分だけをピックアップしているから。

    というよりは、Winny規制に反対されている根拠として挙げておられることがおかしいと感じるから、それを指摘しているだけです。
    個人的には、たりきさんは「違法化しても良い」とおっしゃられているくらいですから、規制反対派だとは思いません。
    ただし規制反対派とほとんど同じような話をしている点は理解しがたく、その点は咀嚼しないまま書いているので、上記引用部のような誤解を受けるのでしょう。この点に対する批判は甘んじて受けますが、ここで話すべきこととは根本的に無関係なので、無視して話を進めます。

    >つまり新たに法が新設されるのと同じだよ?自分が矛盾していることにすら気付けないの?

    その視点には大きな欠落があります。

    法律が国会の審議を必要とし、制定・改正はもちろん公布から施行まで長い時間を時間を要するのに対し、政令であれば政府の判断だけで変更できるので、迅速な変更が可能になります。

    前述した個人情報保護法でもガイドラインが政令で定められているのは、制定時点で法律そのものが社会のコンセンサスを必要としていることが認識されており、その運用のガイドラインを情勢に合わせて変更しやすくすることを念頭において作られているためです。

    一般的に法律は規則としての大きな骨組みを作り、政令はその詳細事項を補足して肉付けを行う役割があります。
    骨組みを作るのと、その回りの肉付けをどうするかという点を変更するのでは、社会に対する影響はまるで違うのです。

    よって社会に対する影響がより大きく長い時間を必要とする法律の制定を目指す間にも、より短い時間でできることとして、政令の改定により既存の法律を活用する手段があるのです。
    もし検討不足で政令に欠陥があったような場合も、再度改正するのにかかる時間も短いので、悪影響をより小さくすることが出来ます。
    ご理解いただけますでしょうか。

  48. たりき
    2006 年 4 月 10 日 09:54 | #48

    まーたわかってない子が。

    >法が遵守されていない場合や盗聴が非合法化されていない国では、
    君の国では層かもしれないけど、日本での話なんだよ。筋違いな話はチラシの裏でやってくれないか。

    >というよりは、Winny規制に反対されている根拠として挙げておられることがおかしいと感じるから、それを指摘しているだけです。

    そう感じている段階でおいらの文章がまるっきり読めていない証拠。「Winny 規制に反対する論拠」ではなく、「Winny を規制するならこうするべき」という言い分だということがカケラも理解できていない。
    つまり、それはボウヤが「たりきはWinny規制に反対している」ということにしておきたいから。

    ・恒久的な規制を行うなら、Winny を違法化するような、強い理由が必要
    (Posted by: たりき at 2006年04月08日 17:09 のレスで)

    こう書いていても「Winny は悪くないけど違法化する」なんて捻じ曲げてしまうのがblacklightクンの浅はかさ、なんだよ。
    Winnyは悪くないけど違法化しなきゃいけない、のではない。「Winnyを恒久的に規制するなら」一例として違法化しなきゃいけない、としているにすぎないんだ。加えておくなら、「それが可能かどうかは別にして」
    なぜなら、電気通信事業者法の制限を「正当な理由で」回避して、Winny トラフィックを検閲できるようにしなきゃいけないから。つまり、プロバイダが安心して堂々と規制できるようにしないと別の問題が出るかもしれないから。

    キミはまず、予備知識が足りない。
    さらに、文章が読めていない。
    せっかくリンク張ったのに、引用元の文章も読んでいないね?もし読んでいたら、その直後のQ&A「5-5  インターネット上の通信も「通信の秘密」として保護されるのですか。 」が引用元「5-4  「通信の秘密の保護」に関する法律と「通信の秘密」として保護される範囲について教えてください。 」を補強した回答であることに気づけるはずだ。さらに、引用中で(中略)とした中にも「上記の各法律の保護の及ぶ範囲は、通信内容だけでなく、通信当事者の住所、氏名、通信日時、発信場所等通信の構成要素や*通信の存在の事実の有無を当然に含む*」という見解が得られていることも見落としている。いいかい、引用ってのは必要最小限だけが認められるものだ。だから、引用部分の前後は原文書で確認するのが当然の作業だ。キミは文章の上っ面を撫でているだけでしかない。
    そして、その状態で文節を(文脈や意味を無視して)拾い上げ、噛み付いているだけだ。
    その証拠が、上記「列挙したことすら読めず、見当違いに噛み付いた」こと。
    しかも、キミは論拠をほとんど提示できていない。「ぼくはこう思うからたりきは間違っている」「みんなが言ってる」レベル。そんなのは文字通り話にならない。学級会レベルの言いがかりにしかなっていないんだよ。

    ・・・とりあえず、書き込む前に先生かご両親にチェックしてもらってくれ。
    それくらいにキミは低レベルだ。
    叱られるのがイヤなら、せめて読め。理解できないなら調べろ。どうしてもついていけないなら首を突っ込むな。

  49. たりき
    2006 年 4 月 10 日 10:02 | #49

    でね。
    「つまり」の前をスッ飛ばして引用した挙句、上っ面しか見ていないから

    >法律が国会の審議を必要とし、制定・改正はもちろん公布から施行まで長い時間を時間を要するのに対し、政令であれば政府の判断だけで変更できるので、迅速な変更が可能になります。

    なんて書けるの。わかる?政府筋の目線では「迅速に云々」だとしても、俺が書いたのは「つまり」の前から読めばわかるとおり

    >「新たに適用される範囲」にとっては新たに法規制がかかる、つまり新たに法が新設されるのと同じ

    ってこと。視点も切り口も全く違う。

    い い か げ ん に 捻 じ 曲 げ る の は や め に し て く れ

  50. keiji
    2006 年 4 月 10 日 10:40 | #50

    皆さん活発な議論ありがとうございます。
    議論を通じていろいろな視点が出てきたのではないかと思います。コメントの表現は過激になってきてますが、内容はそれぞれ深いものになっているのではないかと思います。

    この問題は誰が正しい、何が正解というものではなくいろんな立場の人がいろんな観点から意見を出して最適な落としどころを見つけていく必要があると思います。

    個人攻撃や他人の意見を全面否定するのではなくて個々の内容についての議論を深めていただき、皆さんが自由に意見交換ができるよう配慮していただけると幸いです。

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