本日の読売新聞朝刊(首都圏版のみ?)社会面(p.29)の「ブラックベリーなぜ規制」という記事に私のコメントが掲載されました。
ブラックベリーのデータ通信機能がデータ圧縮と暗号化を行いRIM社のサーバを経由してインターネットと通信することでそれぞれの国の通信事業者側での監視・検閲やテロ・犯罪対策のための盗聴ができなくなることと、またそれら通信内容が他国を経由することについて各国が懸念しサービス提供元のRIM社と激しい駆け引きを行っている現状について述べたものです。
実際には多くの西側諸国の当局とは捜査協力の関係にあると思われ、問題が表面化しているのはRIM社との交渉がうまくいっていない国々と考えらます。SSL/TLSやVPNはどうなのかなど微妙に話しにくい部分や、政治、宗教、経済なども関係し話しにくい部分もあり、限られた紙面、社会面という性質上うまく伝えられないところもあったかとは思います。
機会がありましたらご笑覧いただければと思います。
今どきMD5で暗号っていうのはさすがにないんじゃ•••、答、本文にも書いてあるし。
「米国サイバー軍の紋章」に隠された暗号 2010年7月 8日
http://wiredvision.jp/news/201007/2010070821.html
紋章には金色の輪が2つあるが、内側のほうの輪の上に、「9ec4c12949a4f31474f299058ce2b22a」というコードが刻まれているのだ。
「これは意味のない数字の羅列ではなく、解読することができる」とサイバー司令部の関係筋はWired.newsに語ってくれた。
「デザイン段階ではいくつかの異なる提案が出たが、最終的には、どの部隊にとっても必要なものが選ばれた――つまり、組織のミッションだ」と関係筋は付け加えた。
よく見たら wikipedia にも答がおもいっきり書かれていましたね。
米オバマ大統領の Cyberspace Policy Reviewを受け、DHS(Department of Homeland Security)が6/25に公表したNational Strategy for Trusted Identities in Cyberspace (NSTIC) が大変興味深い。
以下主要な箇所を日本語でまとめてみた。OpenID等の認証連携フレームワークを意識していると思われる記述が散見される。
——————
http://www.dhs.gov/xlibrary/assets/ns_tic.pdf
National Strategy for Trusted Identities in Cyberspace
Creating Options for Enhanced Online Security and Privacy
June 25, 2010 Draft
サイバー空間における信頼可能なアイデンティティのための国家戦略
セキュリティとプライバシの強化のための選択肢の創造
2010年6月25日 ドラフト
ストラテジービジョン
「個人と組織は秘匿性、プライバシ、選択とイノベーションを促進する形でセキュアで効率的で使いやすく相互に連携可能なアイデンティティソリューションを利用する。」
アイデンティティ•エコシステム
権威あるソースが確立され彼らのデジタルアイデンティティを認証することによって、個人、組織、サービスおよびデバイスが相互に信頼することができるオンライン環境
アイデンティティ•エコシステムは以下を実現する
セキュリティ:攻撃者がオンライン取引を攻略することを難しくする。
効率性:個人の利用者は管理するパスワードの数を今日よりも少なくすることができ、民間企業は紙ベースのアカウント管理のプロセスを減らすことができる。
使いやすさ:アイデンティティのソリューションを自動化することで最小限のトレーニングで利用可能となる。
信頼性:デジタルアイデンティティは十分に保護されインターネットを利用して様々なオンライン取引が可能となる。
プライバシの向上:個人に関する情報が責任を持って管理され誰がどのような目的で収集利用しているかを適宜知ることができる。
より広い選択肢:アイデンティティの認証手段やデバイスは相互に連携可能なプラットフォームを用いた複数のプロバイダによって提供される。
イノベーションの機会:サービスプロバイダは従来リスクが高いとされたサービスなどをオンラインでも展開できるようになる。
プライバシ保護と自発的な参加はアイデンティティ•エコシステムの柱である。アイデンティティ•エコシステムはアイデンティティを秘匿し取引を実現するために必要な情報のみを共有することにより匿名の参加者を保護する。例えばアイデンティティ•エコシステムは個人の利用者の年齢を生年月日や名前、住所、その他個人を特定するデータを公開することなく示すことができる。その一方でアイデンティティ•エコシステムはより確かな個人のアイデンティティの確認が必要な取引もサポートする。(略)
[Goal]
Goal1: 包括的なアイデンティティ•エコシステムフレームワークを構築する
Goal2: アイデンティティ•エコシステムフレームワークに基づき相互連携可能なアイデンティティ•インフラストラクチャを構築•実装する。
Goal3: 信頼を高めアイデンティティ•エコシステムに参加しようという意欲を喚起する。
Goal4: アイデンティティ•エコシステムの長期的な成功を確かなものとする。
[Action]
Action1:ゴールや戦略を実現するためのパブリック/プライベートセクターの取り組みを連邦政府がリードすることを示す。
Action2:共有され包括的なパブリック/プライベートセクターの実施計画を作成する。
Action3:アイデンティティ•エコシステムに関連する政府サービス、実験、政策を拡大する。
Action4:強化されたプライバシ保護の実現のためにパブリック/プライベートセクターで共同する。
Action5:リスクモデルと相互連携のための標準の開発と改善。
Action6:サービス提供者や個人の間の責任の所在を明確にする。
Action7:全てのステークホルダーに対する広報や啓蒙を行う。
Action8:国際的なコラボレーションを継続する。
Action9:国内におけるアイデンティティ•エコシステムの採用を促進する他の方法を特定する。
7/19 まで以下のサイトで意見募集が行われている。
http://www.nstic.ideascale.com/
慶應義塾大学環境情報学部武田研究室(ISC: Internet Security Center)では平成22年度に実施する共同研究・委託研究を募集しています。
今年度に想定される研究分野の例としては以下のようなものがあげられます。
・セキュリティ監視・解析・分析(ネットワーク、不正プログラム)
・セキュリティ・インタフェース(タンジブルセキュリティ)
・情報防御メカニズム(OS領域監視等)
・次世代認証基盤(OpenID, OAuth等)
・次世代プロトコルセキュリティ(IPv6, DNSSEC等)
・次世代Webテクノロジ(HTML5活用)
・Webマーケティング
・防災ネットワーク
・クラウドコンピューティング基盤および応用
・その他情報通信、セキュリティ、Web関連分野
ご興味をお持ちの方、今後共同研究委託研究等をご検討いただける可能性のある方は本ページ右上にある連絡先までお気軽にお問い合わせください。
年間を通じてリソースに限りがあるため年度早めにご連絡をいただけると助かります。
明日のめざましテレビ(フジテレビ)で、私が監修させていただいた「セキュリティいろはかるた」を使ったイベントを紹介いただけるそうです。本日2月2日情報セキュリティの日にちなんで実施された「セキュリティいろはかるた大会」の様子が報じられるとのこと。私の講演部分も少し撮影いただきましたが例によって放送に使用されるかは微妙なところです。
「来年になったら」などある時期を待って実施するとされる事項の64%はその時期がきても実現されない。
前掲の「『○○がないからできない』の87%は○○がなくてもできる」と同様に必然性なく開始時期が遅らせられるのは単純に実施する意欲が少ないことの表れである。これら事象の87%は「来年」を待たずとも着手できる部分があり、今すぐにでもとりかかる方が効率の良いことが多い。
※文中のパーセンテージは感覚値です。
今週末から来週にかけて開催される慶應義塾大学SFCオープンリサーチフォーラムに武田研究室としてのブースを出展します。
開催日程 2009年11月23日(月・祝)~24日(火)
開催時間 10:00~19:30
開催場所 六本木アカデミーヒルズ40(六本木ヒルズ森タワー40階)入場無料 事前登録不要
詳細 http://orf.sfc.keio.ac.jp/ をご覧ください。
インターネットセキュリティセンター(Internet Security Center)と題して小さなブースですが研究室の学生の皆さんが以下のようなデモを見せてくれる予定です。
- 娯楽性をもつ通信の視覚化
- 標的型攻撃の脅威
- マルウェアによる情報漏洩への対策
- 猫でもできるOpenIDプロバイダ
- ブルートゥースや無線LANを利用した個人追跡
- IPv6インターフェースIDによるユーザの特定
- その他
SFCは本当に様々な研究活動が行われているのでテクノロジーだけではなくアートや社会学的なものまで興味深い展示が目白押しです。また、各界の著名人を交えたパネルディスカッションなども行われます。休日から平日にかけて行われますので休日の余暇として、あるいはお仕事の一環としてもお越しいただけるとよいのではないかと思います。
昨年のORFの様子


http://orf.sfc.keio.ac.jp/
Amazonの電子ブックリーダー kindle が日本各地に届き始めました。私のところにも待望の一台が。
eインクの表示もとても美しく、デバイスの質感もなかなかいい感じです。

到着時からデバイスには自分のアカウントが組み込まれていてすぐにkindle storeに接続して書籍を購入することが可能です。

自分のAmazonのアカウントにリンクしているので当然といえば当然なんですが箱から出てきたばかりのデバイスにこんなのが表示されるとちょっと微妙な感じです。
ちなみに kindle を日本で使うと一件ダウンロードするたびに $1.99 のローミングフィーがかかるとか。これはちょっと残念。(PCにダウンロードしてUSBで転送すればこのフィーはかからないがこれは面倒。)
(10/23 追記 ほとんどの書籍に ”includes international wireless delivery via Amazon Whispernet” との記述があり今のところ画面の表示価格のほか $1.99 のローミングフィーは発生していない模様。)

まぁでもこれで出張に本を持ち運ばなくても済むようになるのは有難いかな。
韓国軍の関係するシステムへの不正侵入による情報流出について北朝鮮が関与しているとかいないとか。
例によって北朝鮮の関与を示す具体的な根拠は示されていない。
今回の報道では、朝鮮日報や時事ドットコムが韓国誌月刊朝鮮11月号の記事として「北朝鮮のハッカー部隊が陸軍第3軍司令部のコンピューターをハッキング」と報じているのに対して、読売新聞は「韓国陸軍の大佐の個人パソコンが3月5日、インターネットの外部サイトを介してウイルスに感染し、情報システムに接続するための認証データを盗まれた」としている。
全ての報道にも共通しているのは、韓国軍ではない「国立環境科学院」の化学物質安全管理センターのサイトが侵入されたということである。朝鮮日報の「韓国軍のインターネット網が北朝鮮のハッカー部隊によって24時間にわたり筒抜けとなり」という表現が事実であれば国立環境科学院の化学物質よりもより直接的な軍事機密が狙われるだろう。(韓国軍がそういった失態を隠ぺいしているという見方は否定できないが・・・。)
漏洩している情報が軍内部の秘密に直結するものでなく、「韓国陸軍の大佐の個人パソコン」という漏洩経緯を考えれば、ありがちな情報漏えい事故との印象を受ける。
いずれにせよ現時点で明らかなのは、「北朝鮮が強力なハッカー部隊を備えており国家的な脅威たりうる」という見方は、韓国軍にとっても、北朝鮮にとっても、報道機関にとっても、各国の情報セキュリティ界にとっても都合のよい話だということだ。
【参考情報】
▼北朝鮮が韓国軍のコンピューターをハッキング(上)(朝鮮日報, 10/17)
▼北朝鮮が韓国軍のコンピューターをハッキング(下)(朝鮮日報, 10/17)
▼北朝鮮が不正接続?有害物質情報、韓国から流出(読売新聞, 10/17)
▼北朝鮮、軍司令部にハッキング=有害物質情報が漏えい-韓国誌(時事ドットコム, 10/17)
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